日豪EPAにおける化学品特有の原産地記号のPについて解説します。
日豪EPA協定文の品目別分類規則から引用します。
「P」とは、「精製に係る原産地規則」をいう。
以下のHSコードに当てはまる貨物は精製を行っていれば
原産地規則を満たす事になります。
■類による指定(HSコード2桁)
28類から35類まで
38類と39類
但し、上記HSに含まれている貨物であっても
以下のHSコードに該当する貨物は除外され、
Pの精製の規定は適用されません。
■項(HSコード4桁)
3301項
3501項から3505項までの全て
3823項
3825項
■号(HSコード6桁)
2905.43から2905.45まで
2906.11と2918.14と2918.15と2922.42と2923.20と2924.29と
2938.90と2940.ooと3006.92と3201.90と3802.10と3805.90と
3806.30と3809.10と3824.60
上記で列挙された4桁と6桁のHSコードに該当する貨物以外であり
以下の精製の定義を満たせば原産地規則を満たす事になります。
規定の適用上、「精製」とは、
不純物の削減又は除去の工程であって、
産品中に存在する不純物の含有量の
八十パーセント以上の除去をもたらすものをいう。
このに規定する類の産品であって、精製が行われたものは、
当該精製の工程が締約国の区域内において行われた場合には、
原産品とみなす。
上記規則に沿った製造工程であれば
関税分類変更基準、付加価値基準を満たさなくても
原産地規則を満たす貨物として特恵関税の適用が可能です。