今回はトマトケチャップの関税の削減方法を紹介します。
以下の図をご覧ください。
日本にタイよりトマトケチャップを輸入したいとします。
そしてそのトマトケチャップにはタイ以外の国の原産である
トマトとトマトピューレーの2種類の原料から製造されております。
このような第三国からの原料から製造されたトマトケチャップは
特恵関税の適用対象となるのでしょうか?
まずは完成品のトマトケチャップのHSコードが2103.20である事
から、該当HSコードの日タイEPAの原産地規則を確認します。
つまり第三国の原料を使用したトマトケチャップを製造するには
HSコード7類と20類21類以外の原料から製造した物であれば
タイ産として原産地規則を見たし特恵関税適用となるという
意味です。
ではもう一度スライドを確認しましょう。
さきほど7類と20類と21類の原料以外を使用して製造という
規則を確認しました。
上記例の場合、トマトは7類でトマトピューレーは20類です。
よってこの2種類の原料をタイ以外の原産国から調達して
トマトケチャップを製造した場合、原産地規則は満たせず、
日本に輸入しても特恵関税率の適用はありません。
ちなみに上記例では香辛料も第三国から原料という設定です。
香辛料のHSコードは0910ですのでこちらの使用は原産地規則を
満たす事になりますので上記の例では香辛料だけが
特恵関税率を適用する上で使える原料となります。
トマトケチャップの原産地規則は厳しめですね、
7類と20類と21類以外の原料からの製造というと
かなり限られた範囲になってしまいますが
この3点以外の原料であれば何を使用しても原産地規則を満たす
事になりますので、うまく使えれば関税削減につながるでしょう。