先ほどの投稿でHSコードの各桁数ごと(頭2桁は類、4桁は項、6桁は号)
の呼び方とそれぞれの意味を紹介しました。
HSコードは9桁まであるのですが6桁までは世界共通のコードであり、
7から9までの桁数は各国によって異なります。
これは原産地証明書を作成し、減免税を受ける際に必要な知識になります。
例えば絨毯を輸入する際にFTAの特恵関税制度を適用させて
関税ゼロで輸入する場合は輸出者に対して
原産地証明書を発行してもらうことになりますが、
この原産地証明書には基本的にその絨毯を指定するHSコードが記載されます。
絨毯のHSはかなり細かく分類されます。
仮にタフトされた製品のナイロン製の絨毯を輸入するのであれば
HSコード6桁(号)は5703.20となります。
この6桁を表すことにより両国の輸出入者どうしが
「ああ、あれね」と貨物内容を特定することができ、
両国が連携して締約内容を確認し、関税をゼロにできるのです。
それ以降の桁は各国で好きなように決めるので国内でのみ使う分類になります。
ちなみに5703.20以降のHS分類としては
5703.20-100が自動車用の床用敷物
5703.20-210がタイル用(表面積が0.3平方m以下)
5703.20-290が上2つのどちらにも属しない物となります。
原産地証明書を発行するのはこの記事執筆時点の日本の制度では
基本的に相手国になりますので英語でのやりとりの場合
類がChapter、項がHeading、号がSub Headingと呼ばれる事を
覚えておくと役立つかと思います。