SPとは加工工程基準 (SP: Specific Process)の略です。
以前にも解説しておりますが再度例を紹介します。
加工工程基準とは特恵受益国にて非原産材料に対し
加工の方法を指定した物です。
今回紹介するのは化学品に対する加工工程基準です。
日タイFTA/EPAの品目別分類規則にて定められている鉱物性燃料の
加工工程基準は以下のようになります。
鉱物性燃料のHSコードは2710.11となっております。
このHSコードに対する品目別分類規則は
非原産材料のHSコードが特恵受益国で変化する必要も付加価値も
必要ありません。
使用される非原産材料について
いずれかの締約国に於いて化学反 応の工程を経ること
これが条件となっております。
また、日タイFTA/EPAの品目別分類規則の
注釈にはこの化学反応の定義もございます。
この類の適用上、「化学反応」とは、
一の工程(生化学的工程を含む。)であって、 分子内の結合を裁断し、
かつ、新たな原子内の結合を形成すること又は
分子内の 原子の空間的配列を変更することにより、
新たな構造を有する分子を生ずるもの をいい、
次 の事項 を 含まない。(a) 水その他の溶媒への溶解
(b) 溶媒(溶媒水を含む。)の除去
(c) 結晶水の追加又は除去
更に以下の例は繊維製品の加工工程基準です。
このパターンはHSコードの変更を要する上、加工工程の指定もあります。
複数の条件が絡む場合は注意が必要です。