トランプ大統領は2月12日
ホワイトハウスでのイベントで不公平な貿易をする国に対し
報復関税で対抗するつもりであると述べました。
-Bloombergより
報復関税とは特殊関税制度の一つです。
(報復関税4種類:相殺関税、不当廉売関税、緊急関税、報復関税)
特殊関税制度というのは貿易の取引相手の国からの輸出貨物が
国内の経済状況に損害を与える「差別的に不利益」なものと判断した時
WTOの承認を得て通常の関税率に対し上乗せ関税を課す事を言います。
他の特殊関税(相殺関税又は不当廉売関税)のように
国内生産者から課税の申請を行うことはできません。
日本の根拠法令は関税定率法第六条にあります。
第六条 世界貿易機関を設立するマラケシュ協定
(以下この条、次条及び第九条において「世界貿易機関協定」という。)
に基づいて直接若しくは間接に本邦に与えられた利益を守り、
又は世界貿易機関協定の目的を達成するため必要が
あると認められるときは、次の各号に掲げる国から輸出され、
又はその国を通過する貨物で輸入されるものには、
当該各号に定める承認の範囲内において、政令で定めるところにより、
国及び貨物を指定し、別表の税率による関税のほか、
当該貨物の課税価格と同額以下の関税を課することができる。
実は日本も以前アメリカに対し玉軸受等の13品目に対し17.4%の追加関税を
賦課しておりました。(通常は関税ゼロ)
日本の報復関税課税状況
会見の中でトランプ大統領はNAFTAに対する問題点を挙げ、
日本、韓国、中国との不公平な貿易により多額の損害が出続けており
これ以上他国が有利な状況を続けるわけにはいかない
との意思表示をしております。
TPPにもこういう事を強く求めてくるのでしょうか?