付加価値基準総論5のトレーシングと
付加価値基準総論6のロールアップの2つを過去の記事で紹介しました。
今回は上記2つをまとめた図を紹介します。
ごちゃごちゃしているのでこの図を見ただけでは理解に苦しむでしょう。
そこで過去の記事トレーシングについてとロールアップについての
2記事は上記の図を分解して解説しておりますので、
この2記事をまだご覧になっていない方はまずこれらをご覧ください。
この図が表している製造工程は以下のようになります。
1.黒枠部分が特恵受益国での生産過程である。
2.1次材料として第三国の原料を使用したものが$100(緑)
3.2次材料として第三国の原料を使用したものが$80と$80の2種類ある(青)
4.2次材料の一つは特恵受益国での付加価値が$10と$10で$100となる
5.2次材料の一つは特恵受益国での付加価値が$100と$20で$200となる
6.最後に特恵受益国でもう一度生産コスト$100が付加される
7.最終的な生産品の価格は$500となる(FOB)
上記の流れで4.の2次材料に関してはトレーシング有無によっては
$80として計算するか$100として計算するかによって合計の
非原産材料の価格が変わり、原産資格割合も60%か64%で変わります。
これを説明しているのが上記の図です。
ちょっとややこしいのですが是非マスターしてください。
僅かな差ではありますがこれによって非原産品が原産品と認められれば
結果の違いは果てしなく大きくなるでしょう。