日本、中国、韓国とASEAN(東南アジア諸国連合)の加盟国16カ国による
世界人口のおよそ半分を占める自由貿易経済圏RCEPの年内妥結はインドと
中国などとの意見が合わずに見送りする方向で一致したようです。
インドが懸念する貿易赤字取引国は
インドネシア、タイ、中国、日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランド
の7か国となっており、
特に2017-2018年において以下の4か国に対する貿易赤字が顕著です。
対中国赤字約630億ドル
対韓国赤字約110億ドル
対インドネシア赤字約120億ドル
対オーストラリア赤字約100億ドル
RCEPがインドに要求する関税撤廃率は92%ですが
これらの国に対する更なる貿易赤字を懸念したインドは
中国その他懸念国に対し関税撤廃率を74%とし、
その他のRCEP加盟国に対しては関税撤廃率の上限を86%に設定したいとの
要望があったようです。
このような関税撤廃率の要求の見返りにインドはサービス関連、
特に他国からの高度技術者の受け入れ条件を緩和する方向で交渉に
望んでいるようです。
トランプ政権に立ち向かうべく急ピッチで進められているRCEPですが
まだ交渉しなければいけない分野がいくつか残りそうです。
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