輸出先国等日本以外の税関にて適用されるHSコードや関税率は
基本的に相手国税関が公開しているTariff Scheduleを確認する必要があり、
日本の税関が公開している実行関税率表を使用する事はありません。
輸出先国等日本以外の税関で課される関税率を調べるには相手国で適用
されるHSを正確に知る事が不可欠ですが、これを日本から行うのは困難
である為、現地輸入者の協力等が必要となる場合もあります。
日本側の意見と異なる事も多いので確実なHS分類を知るためにはしっかり
とした調査が必要ですが以下で紹介する方法によりネットで海外税関の
関税率を調べる事が可能です。
しかし、ネット情報だけで関税率を確定して貨物を動かすのは大変危険
ですので、以下の方法はあくまでも参考程度に留めておき、実際に貨物を
動かす際には現地業者等を通して相手国税関にHS分類の照会を行ってください。
■WorldTariff
Fedex社が提供する世界各国の関税率を検索するツールです。
無料のユーザー登録で利用できます。
以下の画像はアメリカの鉄鋼製品の関税率を調べた画面です。
上記検索結果画面のHSコードをクリックすると、当該HSに適用し得る
FTA/EPAの協定名や関税率が一覧で表示されます。
■National Tariff(世界の税関HP一覧)
National Tariffは各国の税関あるいは関連機関へのリンクとなっており、
ダイレクトに輸出先税関の情報を検索したいという場合に有効です。
■米国税関(CBP)事前教示回答事例
輸入者から米国税関に品目分類の照会をした際の回答事例のデータベース。
日本の税関に対して品目分類の事例としての拘束力を持たないが
数十万件の回答事例が保存されており、HS6桁レベルでの分類であれば
分類範囲は基本的には共通である為、豊富な分類事例を知る事ができる。
(アメリカ向けの貨物のHS分類に関しては強力な事例となり得る。)
↓検索画面
↓検索結果
■欧州(EU)税関事前教示回答事例
輸入者から欧州税関に品目分類の照会をした際の回答事例のデータベース。
日本の税関に対して品目分類の事例としての拘束力を持たないが
EU加盟国全てに対して行われた品目分類照会の回答事例が保存されており、
HS6桁レベルでの分類であれば分類範囲は基本的には共通である為、
豊富な分類事例を知る事ができる。
また、画像付きの事例もあるのでとてもわかりやすい。
(EU向けの貨物のHS分類に関しては強力な事例となり得る。)
↓検索画面
↓検索結果
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