原産地規則を理解する為にセミナー等に参加される方も多いかと思いますが、
実際、セミナー参加後すぐに関税削減対策ができるかというとかなり難しい
部分があるかと思います。
どうしてもセミナーという形式上、解説は多数の企業に対して同時に行うため、
内容としては原産地規則の大まかな共通部分の解説が中心となることが一般的です。
こういったセミナー参加者の扱う品目は「サバの缶詰の輸出」かもしれませんし、
「化学品の輸入」、「精密分析機器の輸出」というように扱う分野が多岐に
渡る為、参加者全員に有益な情報を一律に提供するというのは事実上不可能と
言わざるを得ません。
そこで必要となるのが品目特化型の解説です。
本記事ではいくつか存在する品目特化型セミナーの一つ「化学品」を
主に取り扱う原産地規則の解説スライドを紹介させていただきます。
目次
①プロピレン、二酸化チタン、タイヤ、種子処理剤農薬等事例
東京税関業務部総括原産地調査官による原産地規則説明会資料(平成27年3月版)
経済連携協定(EPA)に係る原産地規則の概要 - 輸入化学品を中心に –
②酢酸、ゴムホース、木材(ブロックボード)、プラスチック樹脂等事例
東京税関業務部総括原産地調査官による原産地規則説明会資料(平成29年6月版)
経済連携協定に係る原産地規則の概要~化学品、ゴム製品及び木製品の輸入を中心に~
③変性ポリフェニレンエーテル樹脂等事例
東京税関業務部総括原産地調査官による原産地規則説明会資料(平成29年4月版)
経済連携協定に係る原産地規則の概要~輸入化学品を中心に~
有機化学品(29類)のHS分類方法
有機化学品のHS分類は非常に骨の折れる作業です。
化学式等資料を基に税関の関税監査官に相談する事をお勧めしますが
いくつかの資料を用いて事前に予測を立てる事は可能です。
実際に通関士が現場で使用している資料の一部を紹介します。
化学品のHSコード検索ツール
実行関税率表(2019年4月1日現在)
実行関税率表29類の類注
29類解説(名称、一部化学式での解説)
有機化合物の分類集(化学式による図説が豊富)
EU税関による化学品データベース(CAS,RN,品名等での検索が可能)
事前教示回答事例データベース(日本の税関による事前教示事例検索)
アメリカ税関(CBP)事前教示データベース
EU税関による事前教示データベース
16918の化学商品(書籍)
ゼーラム(有料データベース)
nite(品名からcasや化審法、規制の検索ができるHSは含まない)
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